【開催報告】令和4年度 九州の河川維持管理技術に関する講習会(北部) 

2022年12月13日

12月10日に「令和4年度 九州の河川維持管理技術に関する講習会(北部)」を開催いたしました。今年はコロナ渦の情勢から完全オンラインで開催いたしました。

河川財団の小俣様は現状の河川を理解するための状態把握についてご講演いただきました。河川の安全性評価はキッチリした数字で評価できる部分と経験や過去の分析から判断しなくてはいけない部分があります。特に河道(堤防と堤防の間の区間)の評価や維持管理における判断に関しては経験・知見による判断が大事になってくるようです。今後、維持管理技術者は河川の安全性をしっかり評価できるように堤防、河道、設計、維持管理など、たくさん勉強しなくてはいけないようです。

国土技術政策総合研究所の笹岡様は被災経験を踏まえた堤防等河川管理施設の維持管理における留意点についてご講演いただきました。初めに、堤防とその維持管理がいかに重要かをご説明いただき、現状の点検要領と合わせてご説明いただきました。その後、近年起こった河川災害について、その原因やメカニズム、検討された内容について、実験動画などを合わせて事例紹介していただきました。また、その教訓から分かった今後、河川の維持管理上留意すべきことや、より効果的・効率的に維持管理を行うために進められている新たな技術についてまとめていただきました。

九州地方整備局の中村様からは九州の河川維持管理についてご講演いただきました。最初に九州の気候や地質、地形から見た河川の特徴をご説明いただき、注意するべきリスクについてまとめていただきました。そして、九州の各地で起こった災害事例について、被災状況等をご紹介いただき、笹岡様同様要因やその後の対応を事例紹介いただきました。最後に、整備局で検討されている河川維持管理のDX化をはじめ新たな技術を用いた河川維持管理についてご紹介いただきました。